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MFT(口腔筋機能療法)とは?目的やトレーニング方法を解説

公開日:2026年09月25日 / 更新日:2026年09月25日

歯並びや噛み合わせには、歯や顎の形だけでなく、舌や唇、頬など口周りの筋肉の使い方も関係しています。舌を置く位置や食べ物の飲み込み方、呼吸の仕方など、何気ない習慣が歯並びに影響していることがあります。

こうした口周りの機能を整えるために行われる方法の1つが、MFT(口腔筋機能療法)です。矯正治療とあわせて取り入れられることもあり、日常的な舌や唇の使い方を見直す役割があります。ここでは、MFTの目的や必要になる原因、トレーニング方法について解説します。

MFT(口腔筋機能療法)とは?

MFTとは「Myofunctional Therapy」の略で、日本語では口腔筋機能療法と呼ばれます。舌や唇、頬などの筋肉を正しく使うための練習を行い、舌の位置や飲み込み方、口の閉じ方などを整えていく方法です。

歯は、舌から受ける内側の力と、唇や頬から受ける外側の力のバランスによって位置が保たれています。このバランスが崩れた状態が続けば、歯並びや噛み合わせにも影響を及ぼします。MFTでは、口周りの筋肉を適切に使える状態を目指して練習を進めます。

MFTが必要とされる主な原因

MFTが必要とされる背景には、舌で前歯を押す舌突出癖や、舌が本来より低い位置にある低位舌、口呼吸などがあります。こうした状態が習慣化すると、一部の歯へ継続的に力が加わり、歯列へ影響する場合があります。

また、指しゃぶりや頬杖などの日常的な癖も原因の1つです。特に指しゃぶりが長く続くと、前歯が前方へ傾いたり、上下の前歯が噛み合わない開咬につながったりすることがあります。歯並びだけを見るのではなく、その背景にある癖や呼吸の状態を確認することが重要です。

MFTを検討するサイン

普段から口が開いていることが多い、舌が前歯に触れている、飲み込むときに舌が前へ出るといった状態は、口腔機能を確認する目安になります。前歯にすき間がある、指しゃぶりが続いているといった場合にも、口腔機能を確認することがあります。

舌の動きは発音にも関係しているため、特定の音が発音しにくい場合に舌の使い方を確認することもあります。ただし、これらの症状があるからといって必ずMFTが必要とは限りません。歯並びや噛み合わせ、呼吸、舌の状態などを総合的に確認して判断します。

MFTと歯並びの関係

舌や唇から歯に加わる力は、食事や会話をしている時間だけのものではありません。何もしていないときの舌の位置や口の状態も、歯を取り巻く環境に関係しています。そのため、舌で前歯を押したり、口が開いた状態が続いたりすると、歯列に影響する可能性があります。

特に、上下の前歯が噛み合わない開咬などでは、舌の癖や指しゃぶりが原因の1つとして考えられます。一方で、歯並びには顎の骨格や歯の大きさ、遺伝的な要素も関わります。MFTですべての歯並びに対応するのではなく、原因を確認したうえで必要な治療を選ぶことが重要です。

MFTと矯正治療

矯正治療では、ワイヤーやマウスピース型矯正装置などを使って歯を少しずつ適切な位置へ移動させます。一方で、舌で前歯を押す癖などが残っていると、矯正治療中や治療後にも歯へ力が加わることがあります。

そのため、口腔習癖が確認された場合には、矯正治療とあわせてMFTを取り入れることがあります。MFTは歯を直接動かす治療ではなく、歯を取り巻く筋肉や日常的な動作を整えるための方法として行われます。

MFTのトレーニング方法

MFTでは、まず自分の舌や唇をどのように使っているのかを確認します。そのうえで、舌を適切な位置に置く練習や、舌を持ち上げる練習、口を自然に閉じる練習などを行います。また、飲み込むときに舌で前歯を押さないよう、嚥下の動きを練習することもあります。

トレーニング内容は、年齢や歯並び、舌の位置、口周りの筋肉の状態などによって異なります。自己流で行うと適切な動きを身につけにくいこともあるため、歯科医師や歯科衛生士などの指導を受けながら進めることが大切です。

MFTの進め方

MFTを始める前には、舌の位置や動き、唇の閉じ方、飲み込み方、呼吸などを確認します。そのうえで現在の状態に合ったトレーニングを選び、習得状況を見ながら段階的に進めていきます。

歯科医院での練習だけでなく、自宅で継続して取り組むことも重要です。舌の位置や飲み込み方は毎日の生活で繰り返される動作のため、定期的に状態を確認しながら、自然に適切な動きができる状態を目指します。

MFTを受ける際の注意点

MFTは子どもだけでなく、大人でも舌の癖や飲み込み方に問題がある場合に行われることがあります。特に成長期の子どもでは、口呼吸や指しゃぶりなどの習慣が歯並びに影響することもあるため、早めに口周りの状態を確認することが大切です。

一方で、口呼吸の原因が鼻づまりなどにある場合には、耳鼻咽喉科での診療が必要になることもあります。また、MFTだけで歯並びや噛み合わせの問題を解決できるとは限りません。口が開きやすい、舌で歯を押している、飲み込み方が気になるといった場合は、まず歯科医院で原因を確認し、状態に合った対応を検討することが重要です。