抜歯について
抜歯の必要性について
矯正治療では、患者さまの理想的な歯並び・噛み合わせにするために抜歯を必要とすることがあります。すべての歯の健康状態が同等な場合には、小臼歯と呼ばれる犬歯(糸切り歯)と6歳臼歯の間にある小さな歯2本のうちのどちらかを抜歯する歯として選びます。他の歯と比較すると重要な役割を担っていない、また、歯の根も他の歯と比較して短いので優先して抜歯をすることが多くあります。
抜歯をしないで
無理やり並べた場合
口元が出てしまう
本来抜歯が必要なのにも関わらず、無理に矯正治療を行うと、前歯が並びきらず前に飛び出してしまい、口を閉じても口元が出てしまいます。見た目が悪いだけではなく、無意識のうちに口を閉じることもできなくなります。その為、就寝時口呼吸になりやすく、口の中が乾き、むし歯や歯周病になりやすくなります。
矯正治療後の
後戻りしやすくなる
矯正治療が終了し、正しい歯並びと噛み合わせになった後に、歯が元の位置に戻ろうとしてしまうことを後戻りと言います。本来歯が並びきることができないスペースに無理やり歯を並べた場合は、後戻りしやすくなります。
12歳臼歯が埋まってしまう
抜歯をせずに無理やり歯を並べると、歯が並ぶスペースがなくなり、重要な役割を担う12歳臼歯の生える場所がなくなってしまうことがあります。その場合、歯が歯ぐきの中に埋まったままの状態になってしまい、親知らずに歯根を吸収されてしまうことがあります。歯根が吸収されてしまうと、歯がぐらぐらするなどの症状が起きてしまいます。
歯が正しく並ばない原因
歯が正しく並ばない原因とは?
人は通常28本の永久歯が生えてくるようになっています。
また、本来であれば歯はこの28本が自分の力できれいに並ぶように設計されており、最初から歯並びが悪くなるようにはできていません。その為、歯がきれいに並ばないことには様々な原因があるとされています。
歯が正しく並ばない主な原因
- 顎の骨の大きさ
- 骨の成長方向
- 臼歯部が
内側に傾いている - 顎関節異常
- 咀嚼筋の
バランスが悪い - スペース不足
- 歯の大きさ
抜歯をする場合
メリット
- 確実な
歯列矯正が可能 - 上下の歯の
バランスや
口元のバランスが
良くなる - 歯並びが理想的に
整うので
フェイスラインも
きれいに整う
デメリット
- 健康な歯を
抜歯する
必要がある - 抜歯することから
精神的な
負担がある - 矯正治療後に
歯と歯の間に
すき間が
残ることがある
非抜歯の場合
メリット
- 健康な歯を失わない
- 健康な歯をなるべく多く
残すことで、
むし歯やケガなどで
歯を失った時の治療の
選択肢が広がる
デメリット
- 歯ぐきが下がる
- 矯正治療の期間が
長くなる - 前歯が出てしまい
口元の突出が
起きることがある
非抜歯での治療を希望される方や抜歯に不安がある方も
多くいらっしゃいます。
当院では、一人ひとりに合った正確な診断を行い、
適切な治療計画を立てています。
抜歯をしても、抜歯をしなくてもメリット・デメリットはあります。
しっかりとご家族と話し合い、ご納得いただいた上で
治療を進めてまいりますので
ご安心ください。